はじめに

MTGアリーナをプレイしていて、紙やMOなど別の媒体で遊んでいた人はマリガンする頻度が(相手も自分も)低いなと感じた事はないでしょうか。

事実そのとおりで、MTGアリーナは初めに配られる手札(初期手札・初手)を調整しています。

初手の決まり方

以下の手順でMTGアリーナは初手を調整しています。

  1. 2つの、別々にランダムシャッフルされたデッキの初期手札を用意する(プレイヤーには見えない)
  2. 2つの手札のうち、土地の割り合いがデッキの土地の割り合いに近い手札(色は考慮しない)を初期手札としてプレイヤーに提示する
  3. マリガンを行った場合は、①、②の手順は行われず、1回のランダムシャッフルから初期手札(6枚)が配られる

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どの場合にこのシステムが適用されるのか

このシステムが適用されるのは、クイック〇〇などの1回勝負の時のみです(いわゆるBO1)

3回勝負の2本先取(いわゆるBO3)の時は採用されず、通常通り1回のランダムシャッフルから初期手札が配られます。

なぜこのシステムを採用したのか

MTGアリーナでは、BO1の一本勝負がメインです。

サイドボードが無いこの形式の場合、マリガンや土地事故によってゲームが終わってしまう可能性を少しでも減らすため、このシステムを採用しています。

公式としては、ただただマリガンや土地事故による「とにかくゲームにならない」状態を回避したいという狙いのようです。

また、アリーナは「配信・観戦」向けというコンセプトです。憶測ですが配信者が事故事故でイラつくさまを観戦者が見るだけにならないように考慮しているのかもしれません。

※このシステムに対してはフリーマリガンで良いのではないか、デッキ内の土地の1枚の差の重みの反映が難しい(デッキ内容によって求める土地の枚数配分が違う)等、活発に意見交換が行われています。伝えたい事がある場合は公式フォーラムで意見してみましょう。

システム導入による確立配分表

このシステムにする事での理論値とその成果が下表になります。

40枚のデッキで17枚の土地がある時、初期手札に何枚の土地が入っているかの確立配分です。

0枚 1枚 2枚 3枚 4枚 5枚 6枚 7枚
MTGA
(理論値)
0.0006 0.02936 0.27212 0.54164 0.14402 0.012 0.00026 0
MTGA
(実際の検証)
0.000 * 0.022 0.256 0.475 0.227 0.019 0.000 * 0.0000
0.01315 0.09205 0.24546 0.32297 0.22608 0.08397 0.01527 0.00104

*まれに起こる可能性はあります

実際の検証(10万回を超えるとの事)からもわかるように、システムを採用することで初期手札の土地が2~4枚配られるように調整され、土地が0枚や1枚、または7枚である事でマリガンを行なう可能性を減らすように設計されていることがわかります。

デジタルだからこそのシステム改善

これを見て、こんなのはMTGじゃないという方もいるでしょう。事実、紙のMTGでは出来ない事を行っているわけで、その時点で普通のMTGとは違うと言えます。

しかしこれは上述したように「配信・観戦」がコンセプトのゲームです。アリーナをきっかけにカジュアル層に気持ちよく遊び、楽しんでもらい、そのまま紙やMO、競技プレイなど様々な道へ進んでもらうための一歩として期待されています。

そもそも、(MOでもそうですが)システムによるバグというものは必ずついて回る問題なので、デジタルゲームである限りアナログ(紙)のMTGとは一緒のものではありません。

これは「デジタルだからこそできるシステム改善」です。まだまだオープンβであり、公式としても改善を模索している段階のようです。デジタルはデジタルとして、新たなMTGとして発展していけばいいなと思います。

それでもこんなのは嫌だ!という方は残念ながらMTGアリーナとは相性が悪いようです。クイックではないイベントだけで遊ぶか、初手操作のないMagic Onlineや紙でのMTGをお薦めします。

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